新卒1~3年目なんとビジネス界では弱者だ
ハッキリ言って、ビジネス界において新卒1~3年目のサラリーマンは「弱者」です。
弱者が強者と同じ「戦い方」をしたら勝てません。
ならば、弱者でも勝てる方法はないのか。
そもそも、弱者の戦い方とは「どんな戦い方」なのか。
弱者でも、やり方次第で勝つことができる
2022年2月、野村克也さんが亡くなられました。
ご存じのように、弱小球団を何度も勝利に導いた「プロ野球史上に輝く名将」でした。
生前、こう述べておられます。
『背が低く、体力もなく、技術もセンスもなかった私が、どうやってプロ野球の世界で生きていけるようになったのか? それは「弱者でも、やり方次第で勝つことができる術」を追求し、実践していたからだ』
では、名将の言葉をひも解いて、その教えを乞うてみましょう。
「善人」と「悪人」がいるのではなく、「弱い人」しかいない
そして、その「弱さ」から這い上がれるかどうかは、結局自分自身にかかっている。「人は皆弱者である」これもまた野村の持論である。
弱者は頭を使うしかない
プロ入り4年目でホームラン王を獲得。「なんとかプロでやれそう」と思ったら、まったく打てなくなった。相手バッテリーから研究されたのだ。技術的限界を感じた野村は、データの活用に活路を見出し、再びホームラン王になる。頭を使って技術的限界を超えたのだ。
技術力には限界があるが、頭脳に限界はない
たとえ凡人であっても、頭を使い、徹底的に考えれば天才と十分に戦える。
「考えること」は、才能のない人間の最大の武器である
世の中に天才は一握り。ほとんどの人は凡人である。が、とかく天才というものは考えなくてもできるから、頭を使うことが少ない。そこに凡人が天才に勝るチャンスがある。
大勢が横一列に並んでスタートする競争世界で、弱者が人と同じことをやっていては、勝てないのは当たり前
弱いチーム、戦力が低いチームを補うのが、データ分析だった。
「失敗」と書いて「せいちょう」と読む
人間は、失敗してはじめて自分の間違いやいたらなさに気づく。そして「どうして失敗したのか」「何がいけなかったのか」と反省し、「どうすればうまくいくのか」「何をすればいいのか」を真剣に考える。この過程で人間は成長するのである。
- 人は皆弱者である
- 弱者は頭を使うしかない
- 技術力には限界があるが、頭脳に限界はない
- 「考えること」は、才能のない人間の最大の武器である
- 弱者が人と同じことをやっていては勝てない
弱者の社員採用(型やぶりの入社試験)
つい先日「PREJIDENTO Online」で、日本電産の永守会長(平成のカリスマ経営者)が寄稿された「デキル社員の3つの共通点」という、チョー面白い記事を見つけたので転載しました。
永守重信が考える「仕事がデキる社員の3つの共通点」
創業当時に苦労したことの一つに、人材採用の問題があった。会社を興して数年の間は、新卒採用を計画しても、まったく人が集まらなかった。(中略)
そこで、考えた。一流大学で高等教育を受けた人材が来てくれないのなら、集まってくる人たちのなかから、見どころのある人材を発掘して、私たちの手で一から育てよう。学校の成績を度外視した採用試験で、磨けば宝石のように光る原石を探そう、と。
では、どのような人材が磨けば光る能力をもっているのか。
私は、それまでの会社員生活を振り返り、「この人は仕事ができるな」と感じた上司や同僚たちの顔を思い浮かべながら、一つの結論に達した。
それは、声が大きく、出勤時間が早く、そして食事が早いという、三つの共通点があるということだ。(中略)
「大声試験」と「早飯試験」を実施した結果
このような発想から、まず行ったのが「大声試験」である。
ある文章を学生に読ませて声が大きい順番に採用していくというもので、自信をもって堂々と読んでいるかどうかも選考の基準となった。
また、「早飯試験」も行った。仕出し弁当屋さんにスルメや煮干しをはじめ、よく噛まないと飲み込めないようなおかずばかりを入れてほしいと注文し、この弁当を十分以内に食べた学生は全員合格と決めた。
同じように、マラソンを最後まで走りきった者から順に採用する、試験会場に早く来た者から順番に採用するなどといった型やぶりの採用試験で新卒者を採用して、世間のひんしゅくを大いに買ったものだ。
しかし、現在、日本電産グループの屋台骨を支えている人たちを見ると、このときに採用した人材がその後もすばらしい成果を挙げてくれていることがわかる。
なかでも成果が挙がったのが「早飯試験」で、入社してからの仕事の成績と早飯試験の順位を比較してみると、ほぼ一致していたという後日談もある。
『「学歴では仕事能力はわからない」カリスマ経営者永守重信が考える”デキる社員の3つの共通点”』PRESIDENNTO Online
https://president.jp/articles/-/54073?page=1,2
- 1944年8月28日、京都府向日市生まれ
- 1963年3月、京都市立洛陽工業高等学校卒業
- 1967年3月、職業訓練大学校(現:職業能力開発総合大学校)卒業
- 1973年7月、日本電産を創業
モーター事業において、世界トップシェアを誇る大企業に育て上げる - 2014年1月、日本経済新聞「平成の名経営者ランキング」第1位
「弱者の戦い方」とはどういったものか
新卒1~3年目くらいは、ビジネス界ではまだまだヒヨッコ、いわば「弱者」です。こうした状況をなんとか早急に改善しなかればなりません。
●野村克也さんが述べておられます。
「弱者は頭を使うしかない」「頭脳に限界はない」「”考えること”は才能のない人間の最大の武器」
要するに「考えて、考え抜く、徹底的に考える」ということです。
●永守会長が考案した「型やぶりの入社試験」も同じ。
創業からまだ日が浅く、会社には知名度も金もない。
それゆえ、新卒採用を計画してもまったく人が集まらない。
そこで考えました。
「一流大学で高等教育を受けた人材が来てくれないのなら、集まってくる人たちのなかから、見どころのある人材を発掘して、私たちの手で一から育てよう」
「学校の成績を度外視した採用試験で、磨けば宝石のように光る原石を探そう」と。
「声が大きく、出勤時間が早く、そして食事が早い人」を選抜するという「型やぶりの入社試験」を考案します。
弱者は「頭を使って戦う」
考えて、考え抜いて戦う
とにかく徹底的に考える